著書「説得おける心理技術」のアウトプット
説得をするということは、相手の信念を変えるということ。
相手の既存の信念から、こちらが持たせたい新たな信念に書き換える。
例えばお金稼ぎのコンサルを売りたいとしよう。
相手が、「独学でもしっかり勉強していけばお金を稼げる」としよう。
当然その信念だとお金稼ぎのコンサルは買ってくれない。
相手には、「人に教わらないとお金稼ぎは難しい、もしくは稼げても天井が決まっている」という信念に変えてもらう必要がある。
ただ、信念を変えてもらうには直接相手の今の信念を否定するのでは意味がない。
先ほどの例で言ったら、いきなり「独学じゃ稼げないっすよ笑」とか言われたらどうだろう。
人は自分の考えを真っ向から否定されるのが好きではない。
当然僕も嫌だと思う。
信念が元々傾きかけており、自分より大きく感じる存在に信念を壊してほしいと思っているタイミングであれば話は別だ。
そうでなければ否定されるのは嫌がる。
相手の信念を変えたければ、「自分の信念では成功できる期待値が低いかも」と気づかせる必要がある。
具体的には下記のプロセスが必要だ。
・相手の信念を聞く
・なぜその信念が形成されたのかを聞く
・その信念を運用していることによる良い点と悪い点を聞く
・なぜそれでも運用しているのかを聞く
・新しいこちらの信念を提示する
・その信念を運用することによって、自分がどんな利益を得たかというストーリーを話す
・もしこちらが提示している信念を運用したらどう変わっていきそうか?どんな利益が得られそうか?という質問を相手に投げかける
・新しい信念を運用したいか確認する
・書き換え完了
こちらがいきなり提示して変わるのであれば、世の中説得なんて余裕でできるうえに、せっかくこちらが丁寧に書き換えた信念も次の日には別の信念に乗り換えられてしまう。
信念を変えるというのはそう簡単ではないのだ。
信念を変える際に、先ほどのプロセスの前段階でもっと重要なことがある。
それは親近感だ。
ラポールを形成するともいう。
何を言われるかも大事だが、「誰に言われるか」も死ぬほど大事だ。
誰に言われるかが大事というのは、自分ごととして考えればすぐに実感が湧く。
自分がアルコール中毒だとして、見知らぬ人から「ストレスを酒で紛らわそうとするのはやめろ。余計に体に悪いぞ。」と言われるのと、同じ内容を親友に言われるのでは、自分への響き度合いも変わってくるだろう。
親近感をもってもらうためにはどうするか?
本を読むと色々複雑なプロセスが書いてあったりするが、僕がたくさんインプットと実践を繰り返して導き出した答えはシンプルで、「相手との具体的な共通認識をどれだけ持っているか」が鍵となる。
・交番前にある少し広めのセブンイレブン
・駅の東口から少し左にいって右に曲がったところにあるラーメン屋の「〇〇ラーメン」
・高校のときの英語教師の口癖
・〇〇ホテルのラウンジのピアノの演奏
・映画の響いたあのセリフ
など
具体的であればあるほどいい。
もうこれしかないでしょ、というところまで具体化し、それをお互いが認識していたらぐっと距離が縮まる。
超具体的な共通点が多いと「似てるな」となる。
地元の友達ほどではないが、近いくらいの感覚を覚えてもらいやすくなる。
これで「誰がいうか」の条件も満たせる。
説得する際に非常に大事となるポイントを2つ解説したので、ぜひ習得していただきたい。